41 / 101
【角】第41話
太く灼熱の楔が、細い体を割り開く。
普通なら耐えられぬ衝撃だろうが、オメガである成の体は少しの抵抗もなく受け入れた。
「ぁあ―――、あっ、ぁあっ、」
里弓が進む度に、勝手に目からポロポロと涙が流れる。苦しくはあるが、ちっとも痛みは感じない。普段の横暴さを忘れたように丁寧に、成を抱いている。
―――優しくしないでいいのに。
成の途中まで来ると、里弓はぴたりと動きを止めた。
孔にみっしりと雄を埋め込まれながら、里弓の舌により胸の尖りを舐められる。
ちゅうっと吸われ、甘噛みされ、ビクビクと体が反応してしまう。女の子でもないのに不思議だ。
「ぅあっ、んっ、むね、」
「イヤか?」
里弓に舌を止められ、成は首を横に振って否定した。
「ちがっ、もっとなめてっ、かんで、」
「噛めって、おまえ。」
「やっ、やさしく、かんで。―――んぁあっ!」
孔からの急な刺激に、成は鼻にかかった高い声で啼いた。
「おまえはっ、俺の我慢を、悉く粉砕するなっ。」
里弓が激しく腰を動かし始め、成は体を仰け反らせた。頭の中に白い花火が上がる。
「ひぃっ、んっ!」
ビリビリ―――と、脳まで痺れた。
気持ち良すぎて苦しい。強すぎる刺激から、成の体が反射的に逃げる。だけど、里弓から足首を掴まれて、乱暴に体を引き戻された。
「逃げるな。」
「ぁあっ、やっ、ひぅんっ!」
里弓に突かれる度に体が跳ねて、上半身がソファから落ちそうになる。どこかに掴まろうともがくが、脱ぎかけのシャツが絡まり、腕が自由に動かせない。
「あぁっ、りくっ、手が、」
「あ?」
「落ちる、から、手を。」
やっと律動を止めて、成の腕に絡まったシャツを里弓が見下ろす。静止した里弓に安堵して、成は荒い息を整えながら、シャツから腕を抜こうとした。
「後で解いてやるよ。」
「えっ?―――ぁあっ!?」
急に腰を持ち上げられ、気がつけば里弓を跨ぐ格好になっていた。成の体重が上からかかり、さっきより深くまで挿入されていく。
「ぁ、あ、あ、あぅ、ぁ、」
里弓の雄が奥の奥―――出来たばかりのオメガの場所にまで届いた瞬間、成は微かに残っていた最後の理性を手放した。
ともだちにシェアしよう!