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Bloody lovers-2
「今夜のお前は格別だな」
そういった台詞が得意でない式は反論しようとする。
が、速やかに口を塞がれて舌尖に歯を立てられ、代わりに切なげな声を上げる羽目に。
深く濃厚に式に口づけながら、隹は、ベッドの傍らにあるサイドテーブルへ手を伸ばした。
そこにあった小瓶を掴み取ると即座に蓋を開け、下肢の服を緩めさせた式の背後へと。
「っ……!?」
突然、尾てい骨の辺りに流れ落ちた冷たい感触に式は目を白黒させた。
「な、何だ」
「潤滑剤だ。気にするな」
「いや、潤滑って、何か変、だ……っ、ん」
肌の上を流れていく感触が明確に伝わってきて、こそばゆい。
式は身を捩じらせて隹を見やった。
「やめろ、そんなものいらないっ」
「俺にはいるんだ」
嫌がる式の言葉など平然と聞き流して隹は粘着いた液体を細く流し続ける。
液はとうとう形のいい双丘の狭間にまで到達し、窪みをしっとりと濡らした。
「あ」
えもいわれぬ感覚に式の中心が疼いた。
隹は残りの液体を自分の右手に垂らして、濡れた辺りへと躊躇なく進めた。
「うぁ」
指先に狭間をなぞられる。
初めてそこに受ける愛撫に式は驚愕し、首をすぼめた。
中指の先がゆっくり入ってくると背筋を震わせて無意識に頭を振った。
「いや、だ、むり」
「無理じゃない、まだ進めるぞ」
隹は第二関節まで肉の内に指を沈めた。
中心に直に響くようなその刺激につい呼吸が上擦る。
慎重に抜き差しされると小刻みに膝が震えた。
「あ、あ、あ」
狭苦しい肉襞を掻き分け、露骨な水音を奏でながら隹はそこを指先で弄った。
もう一本指が追加されて式はさらに力を入れ彼へとしがみつく。
声が止まらない。
鈎型に曲げられた五指の二本が奥まった箇所に届くと耐えられずに仰け反った。
自分の目の高さに肌蹴た胸が近づいて、薄赤い二つの尖りが視界に妙に際立ち、隹は汗ばんだ肌へおもむろに舌尖を伸ばした。
「あ」
唾液で温むざらついた舌先が突起にねっとり絡まる。
そっと歯列で噛み解される。
淡く色づく縁を舐られて強く吸いつかれる。
まだ一度も触られていない場所が、一番、熱い。
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