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あなたはヴァンパイア/敵幹部×吸血鬼捕虜

■「ソイツは俺専用だ。無価値な精子一滴でもぶっかけてみろ、股座から伐採するぞ」 「この淫乱が。そんなに俺の血はうまかったのかよ?」 「隹……もっと……欲しい……」 人間と吸血鬼が争いを始めて幾星霜。 「どうして全ての大地を手中に治めようとする。底なき支配欲に古から延々と塗れ続ける?」 人間側の対抗組織が一人の吸血鬼を捕らえた。 旧時代の残骸である廃虚の城をアジトにしていた彼等は地下の監禁室に手負いの彼を厳重に拘束した。 「人というものは古から哀れで愚かだ」 セピア色の髪に切れ長な双眸、生き永らえるとは言え体中に傷を負って激痛に貫かれながらも敵幹部を凛と見据えている。 捕虜の名前は式と言った。 しなやかで美しい青年の姿をした吸血鬼だった。 「説教とは痛み入る。我々は弱き者を救うため悪しき牙を退けているだけのこと」 「……絶望に哭き喚け、害虫」 「さすが永生きのクソッタレだな、意味不明な話が長い」 対吸血鬼の殺傷能力に長けた武器を操る実力者の敵幹部三人に、式は、物憂げに頭を垂れた。

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