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あなたはヴァンパイア-3
ある夜のこと。
地下監禁室の頑丈な扉前、包帯塗れ、体の一部が欠損、しかしながらただならぬ殺気を放つ直属の部下を無言で追い払い、過剰な残虐性、戦闘の際にはオーバーキル感が否めない第二部隊の部隊長が式の元へやってきた。
幹部の一人である阿羅々木 少佐だ。
長い髪を背に垂らし、厚手の軍用コートをその長躯に纏っている。
以前、貪欲な吸血鬼に顔の下半分を咬み千切られ、激しく損傷した鼻から下は黒布で覆われている。
武器、大鎌、稀に味方も巻き込む大型最恐凶器だ。
「……立て、害虫」
性格、ドS。
天井フックから垂れ下がった鎖が悲鳴を上げ続けている。
「んんん……っっ!」
頭上高くで冷ややかな鎖に縛り上げられた式の両手首。
口枷の下で詰まる悲鳴。
「……雌豚よりも淫乱で罪深い穴だな」
阿羅々木はかろうじて石床に爪先がついている式を背後から荒々しく嬲り犯す。
長躯に見合った凄まじい肉杭が立て続けに最奥を抉り突いてくる。
雄膣底の肉の窄まりに乱暴に割り込んできたペニスにゴリゴリと殺ぎ削られるように犯された。
「んぶぅッ……んぐぅッッ」
橙の明かりを灯す裸電球の下で曝された滑らかな裸身、口枷の狭間から溢れていく唾液。
しなやかな体を波打たせて式は身悶えた。
「んんぅっっ!?」
無造作に片足を抱え上げられた。
残酷な肉杭で改めて違う角度から蕾孔を攻められる。
否応なしに目覚めさせられていく。
仮膣奥に暴力的快楽を産みつけられていく。
「ふーーーッふーーーッ」
「……害虫に地を歩かれるのも目障りだ」
もう片方の足も造作なく抱え上げた阿羅々木は空中で何度も式を突き上げた。
大股開きにされ、抉じ開けられた蕾孔にペニスが無慈悲に出入りするのが丸見えとなる。
生死をかけた争いに頻繁に身をおき、子を残そうとする本能に従って硬く膨れ上がった肉杭が式の仮膣をこれでもかと荒らす。
「ぅぅぅ……ッッ」
式は阿羅々木のことを知っていた。
顔面を損傷し、目の前で部下を屠り殺されるまでは、とても優しい男だったということを。
純朴な少年であったことを。
『ケガしてるの……? だいじょうぶ?』
阿羅々木は忘れてしまったのだろう。
「……お前が雌の害虫だったなら、……、……」
かつての阿羅々木からは想像できないおぞましい台詞を聞かされた式は、祈りを捧げるように、そっと目を閉じた……。
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