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第20話

湊side 家に逃げるように帰宅して 半分泣きそうな顔で ベッドにダイブ。 俺はいじけていた。 「なんだよ! 部長のばーか!!」 誰もいないのを いい事に大声で 叫んで虚しくなる。 なんにもない天井を 見上げて思わず 涙が零れた。 なんでこんなに悔しいんだろ。 あんな無愛想な仕事人間の 癖に頭の中は部長の事ばかり。 「くそ────!」 八つ当たりで枕を 壁に投げた瞬間 ピンポンとインターホンが 鳴り響いた。 こんな時に誰だよ! 俺は涙を拭い いつもならインターホンで 確認する余裕があるのに こんな時に限って 俺は直接玄関を開けた。

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