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第23話
聖夜side
追い返したくて
堪らない様子で
ジタバタしてる一之瀬を
俺は強引に引っ張り
キスをした。
目の前の顔はビックリ
しすぎて目見開いてるし。
可愛くねーな。
でも────悪くない。
重ねるだけのキスじゃ足りない。
一瞬離してまた重ねる。
「んぅ……っんん……っん……ふっん」
再び大きく見開いた瞳。
俺はお構い無しに
強引に舌を侵入させると
抗う手からは力が抜けていき
涙混じりの目は閉じた。
「んぅ……っん……ふっん……ッん」
漏れ出す声は甘くなる。
俺は角度を変えつつ
上顎を舌先で舐め
舌を絡めとると、
一之瀬の強ばった身体は
ビクンと跳ねた。
いい反応…………。
自分の中に溢れ出す。
次はどんな反応する?
これ以上進んだら
どんな顔で啼く?
知りたいこの先を。
一之瀬に感じる
強い好奇心。
俺は静かに理解する。
つまりそう言う事か────。
散々キスを堪能して
ようやく自分の気持ちに気づく。
重ねた唇を離した頃、
腕の中の一之瀬は
はぁ……はぁ……と
乱れた呼吸と共に
ズルりと床に崩れ落ちた。
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