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第43話

  部長はオレに覆い被さったまま ぐったりしているオレを めいいっぱい抱きしめてきた。  エッチまでして今更なのに 仕事とはまるで違う部長に オレは戸惑うばかり。 暫く抱きしめられたまま 特に会話もなく静まり返った部屋。  熱を帯びていた身体もいつの間にか いつもの状態に戻っていた。 「……あの、部長?」  言葉を発すると頬が熱くなる。 さっきまでの行為がオレの頭の中を駆け巡り オレはそれ以上の言葉に詰まった。 「その部長って呼ぶの、やめて欲しいんだけど」  覆い被さっていた部長はようやく 身体を起こすと、いつものクールな 表情に戻ってオレの顔を覗き込んだ。 「仕事じゃないんだぜ?」  うっ……じゃあなんて呼べばいいんだよ。 オレも身体を起こそうとしてビクッとした。 「あっ……」  自分の中に放たれた熱い白濁が 身体を起こしかけた瞬間にじわっと流れ出たのだ。 「色々言いたいが、とりあえず それなんとかしないとな」  なんとかするってどうするの?  部長はそう言ってオレを再びソファに 縫い付けるとニヤリと笑った。  「ちょ……」  部長の悪戯な笑みに恐怖すら感じるオレは 逃げようとするも上手く身体に力が入らず、 呆気なく部長に引き戻され、 再び部長の長い指がオレの内部へと侵入した。 「あっ……やっ…」 「大人しくしろって。掻き出さないと お前が辛くなるんだぞ」  そんな事言われても……。 部長の不規則な指の動きがオレを おかしくさせる。 「んっ……ぁん」  濡れた音が耳をつき、 引いた筈の熱が身体を包み込む。 「もう少し」  そう言って何度か指が出入りした後、 ドロッとした感触が自分のお尻を伝い、 ようやく指が抜かれてオレは大きく息を吐いた。

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