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第53話

コーヒーを置き隣に陣取ると一之瀬はソワソワし始める。 「オレ帰った方がいいんじゃ」  何を言い出すかと思えばそんな事か。 「どうして」 「どうしてって聖夜仕事あるみたいだし、オレ寝てるだけだし邪魔でしょ?」  珍しく名前をすんなり呼んだと思えばそれか。遠慮しているのかなんなのか。 「仕事は済んだよ、明日も休みなら別にいればいいじゃないか」  俺がそう言うと照れくさそうにコーヒーを口にする。ワイシャツから出た太腿見ると触りたくなる。俺はカップを置いたタイミングを見計らって抱き寄せた。 「ぶ、聖夜?」  朝はお預けを食らったからな。そう思いつつ露わになっている肌に手を滑らせる。 「んっ……待って」 「嫌だ」  俺がそう言って押し倒す格好になると一之瀬は必死に抵抗する。 「待って、ここじゃ嫌だ」  ん?ここじゃなければいいのか?俺が顔覗き込むと真っ赤な顔してプイっと顔を背けてしまう。 「ならベッド行くか?」  俺の一言に更に顔を赤くして耳まで真っ赤に染める。強気な癖に反応は可愛い。俺は押し倒した身体を退けると、コーヒーを口にする。その横で一之瀬は起き上がり真っ赤。 「行くぞ」  カップを置いてヒョイと一之瀬を抱っこすると俺は寝室へと足を向けた。腕の中の一之瀬は顔を埋めてこちらを見ようとしない。  身体に負担が掛かると分かっていても触れたくなる。ベッドへと下ろすと覆い被さるように上か覗き込む。 「え、エッチ」    恐らく最大の抵抗だったのだろう。可愛い台詞を吐いて顔を逸らせる姿は堪らない。 「一之瀬」  第二ボタンまで開けてある首筋に吸い付くといい香りが鼻をつく。 「んっ……」  白い肌が僅かに染まっていく。跡を付けないように両首にキスを落とし逸らす顔を正面に向き直させると唇を奪った。 「んっんん……ん」  舌でノックすると僅かに隙間が空き、俺はすかさず口内へと侵入させ舌を絡めとった。 「ぁんん…んっん」  鼻に掛かった声は俺の下半身を直撃する。逃げる舌を追いかけ吸い上げると腕の中の身体はビクンと反応した。昨日の今日負担は掛けたくないが理性が保てるか分からない。  暫く口内をいいように弄り、濡れた音と共に離れると一之瀬は肩で息をした。俺もまた呼吸が乱れる。 「湊」  耳元でそう囁くと一之瀬は俺を睨み付けこう言った。 「こんな時だけズルい」  ズルいか……構わない。俺はボタンに手を掛け外していく。露わになった綺麗な肌に俺は喉を鳴らす。

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