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第2話
聖夜side
ふと視線を感じ目をやると
プイと視線を外す一之瀬。
「はぁ…………」
もっと仕事が出来るかと
期待していたのに
入社してからまともな企画書を
上げてこないあいつについ溜息が出る。
確かにこの部署で企画を
通すのは簡単じゃない。
けれど、他の奴はもう少し
まともな企画書出してる。
新人研修でたまたま担当になったのが
一之瀬湊────がしかし、
こうも出来ないとなると
正直イライラする。
どうしたものか────。
俺は椅子に凭れながら
きっちり締めたネクタイを
軽く緩める。
「はぁ…………」
出てくるのは溜息ばかり。
あー本当に頭痛い!
ついつい寄りがちな眉を
指で伸ばしながら
もう一度一之瀬に視線を
向けると今度はシカト!
ムッ!あいつ!絶対気づいているのに!
くそ!あ────イライラする。
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