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第6話

聖夜side 散々涼介とはしゃぎまくって ベロンベロンになるとは。 「もぅ…………呑め……まれん」 たくこれ以上呑まれたら 俺が困る。てかどうすんだよ。 涼介はトイレ行って帰って来ねーし。 ブツブツ言いながら待ってると 涼介はわりぃ言いながら笑顔で 戻って来た。酒だけは強いよな。 「わりぃんだけど俺帰らねーと 行けないんだわ、会計はして行くから 一之瀬の事頼むわ」 ちょっ、ちょっと待て──── 散々呑ませた本人が帰るだぁ? 「このタコスケ!何考えてんだよ」 殴りたいけど一之瀬が邪魔で届かない。 「しょうがないだろ? 呼び出しなんだから 後でなんかまた奢るから 今日は勘弁して」 手を擦り合わせて詫びる こいつに俺は溜息を吐くしかない。 てか殆ど目が座ってる 一之瀬をどうしたものか。 歩けと言って歩けそうにない。 「ぶ、ちょ……の顔……いちゅも ムチュとしれますよれ」 「…………………………」 呂律は回ってないが 言いたい事は分かった。 俺の顔がいつもムスッとしてる と言いたいんだろ! あ────面倒臭いな。 俺は内心苛々しながら 店から程近い公園まで 引きずるように連れてく。 薄暗い街灯の中一之瀬を 噴水近くのベンチに座らせ とりあえず水を買って渡す。 「ぶちょうらみず? ありがろうごらいます」 呂律が回らなすぎて礼にもなってねぇ! マジ勘弁だろ!

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