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第8話
湊side
今現在────────
「!!」
────────
────────────
──────────────え!
バッと俺から離れた部長。
「…………………………」
顔を見て何が起きたかハッとする。
おかげでデロデロに酔っていた
俺はサッーと酔いが冷めた。
な、何でこんな事になったんだ!?
俺は自分の唇に指をあて
パニックになってる頭で考える。
今、今────部長が
あの部長が俺にキスした??
そんな馬鹿な────。
恐る恐る部長の顔を見ると
サッーと青くなっている。
え?え?え────────
これはどう言う事なんだ!?
訊こうか────いやいや、
完全に部長が固まってる。
いつも冷静な顔が
ポカンとしてるし…………。
駄目だ少なくとも今は訊けない。
どうする俺────。
頭を抱えたいけど
俺以上にそうなっているのは
他でもない部長自身。
そこにはツンとしイメージは
全くなくあたふたしているようにも
見えるのは気のせいじゃない。
俺がごちゃごちゃ絡んだから?
それにしたってキスとか意味不明。
部長が何を考えているのか分からない。
どう見ても本人が意識したとも
思えない動揺だし。
ならなんで?
時間的にはそんなに
考えてないと思うけど
あまりの出来事にとても
長い時間に思えた。
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