13 / 68

第13話

聖夜side 俺はガサガサと資料を漁る。 ページの捲る音と 紙独特の匂い。 意外と嫌いじゃないこの感じ。 が、しかし────、 どこからともなく カツカツと足音が近づく。 俺が嫌な気配に振り向くと 目の前に表れたのは 他でもなく一之瀬だった。 「部長っ────」 俺が状況把握する前に 一之瀬の勢いに押され 俺は持っていた資料を バサッとその場に落とした。 「部長っ────あの」 一之瀬は身を乗り出して迫って来る。 「な、なんだよ」 内心あたふたしてる俺だけど 目の前の顔は真剣な表情で近づいてくる 「昨日のあれはなんですか」 ギクッ!!それは────、 「説明してください」 こ、こいつ見かけによらず メンタル強い!? この俺が一言も返せずタジタジ。 まるで立場が入れ替わったように 俺は資料棚に追い詰められた。

ともだちにシェアしよう!