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詩音の怒り⑦

俺はソファーを滑り降り、片膝を立てていた継に抱きついた。 抱きしめ合うと、二人を包む香りに煽られ、どちらからともなく唇が近付いて重なり合う。 ここが社内で、仕事中で、ドアの外に篠山さんがいて、電話だっていつ掛かってくるかわからない状況なのに、止められなかった。 おずおずと口を開けば、待ってましたとばかりに継の舌に絡め取られる。 ちゅぷっ じゅるっ と滑った音が耳に響いて、お互いを想う匂いが溢れんばかりに社長室に舞い踊った。 「…んっ、んむっ、んぐ…っっ」 口から漏れるのは(いろ)を纏った欲情の声… それに煽られるように継の舌の動きが早くなり、飲み零した唾液がシャツに吸い込まれていった。 不意にシャツの上から乳首を擦られた。 「んくっ!!」 布越しの愛撫に腰が跳ね、シャツの下で丸い粒はドンドン固くなる。 その感触を楽しむように継は爪で引っ掻いたり、摘んだりしている。 直に触れて欲しいのに…もどかしい…擦れる布で乳首がコリコリになり、電気のようにビリビリと奥から気持ち良さが溢れ出す。 ダメ…でも、止めちゃヤダ… 仕事中なのに…はしたないのに… 火照った身体を持て余して、自分から継の指に擦り付けるように胸を押し当て身体を揺らすと、継がうれしそうに笑った。 「詩音…今、もっと気持ちよくしてやるよ…」 継が俺のネクタイピンを摘むと胸ポケットに挟み、ワイシャツのボタンをぷつぷつと外してしまった。 首元はネクタイが締まったまま、シャツは両脇に開かれて、アンダーシャツを捲り上げられると、赤く色付いた小さな粒が露わになった。 外気に触れ思わず身震いした俺に被さってきた継は、舌を突き出し舐めた後、その粒に吸い付いた。 「あっ」 突き抜ける電流のような快感に、背中が仰け反る。 胸の奥からもぴりぴりとする甘美な痛みが、全身を直撃する。 先程のキスだけで俺自身は既に反応し、後口は中からじっとりと濡れそぼっているのがわかった。 「継、ダメっ!誰か…来ちゃうっ! こんな…会社で、ダメっ!」 俺の拒絶の声も何処へやら…いつの間にかベルトを外され、スラックスと下着も脱がされ、下半身は靴下を履いたままで、大股開きのあられもない姿にされていた。 そして継の指が二本、中からの滑りを借りて俺の蕾をこじ開け、くちゅくちゅと抽挿を始めていた。 指の愛撫にジリジリと身体に火がついたように、知らず知らず腰が動き始める。

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