104 / 829

尾行!?①

「明日の仕事に差し支えないように気を付けるが…煽ったお前が悪い。 許せよ、詩音。」 継はそう言って、俺を激しく抱いた。 結果… 筋肉痛でギシギシ言う身体…腰やお尻や太腿に、お化けのように湿布を貼りまくり、後口はナニかが埋まってるんだけど緩んだような感覚で(ガバガバになったのか!?)このままだとどうしようかと、真剣に悩んだ。 「詩音…ごめんな?お前がかわいすぎて…俺の理性が破壊されたんだよ。 今日、休んでもいいぞ?」 「…嫌です。行きます。」 不貞腐れてそっぽを向く俺の機嫌をとる継。 わかってるんだ。 煽ったのは俺だって。 でも、それを認めるのは恥ずかしい。やだ。 だから無視を決め込んで黙っていた。 不穏な空気を掻き消すように、突然継の携帯が鳴った。 「…何だよ、朝っぱらから誰だ?…ん?香川先生?」 慌てて継が画面をスライドした。 「もしもし?先生?どうされたんですか?こんな朝から… え?詩音の?(俺をチラッと見た) ええ…明日は、指輪が出来上がったので二人で取りに行こうかと思ってて…ええ、はい、はい。 …はい。承知致しました。 あ、でも、先生!?俺も付いていたいです! え?ダメ?どうして?嫌ですよ。絶対に! 嫌ですって! はぁっ!?目立つ?何ですかぁ、それ… じゃあどうしたら…えっ?…はぁ…はい…はい。 えーっ!?そんなぁ… …わかりました。 えぇ。詩音にも伝えます。…はい。 …よろしくお願い致します…」

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!