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尾行!?①
「明日の仕事に差し支えないように気を付けるが…煽ったお前が悪い。
許せよ、詩音。」
継はそう言って、俺を激しく抱いた。
結果…
筋肉痛でギシギシ言う身体…腰やお尻や太腿に、お化けのように湿布を貼りまくり、後口はナニかが埋まってるんだけど緩んだような感覚で(ガバガバになったのか!?)このままだとどうしようかと、真剣に悩んだ。
「詩音…ごめんな?お前がかわいすぎて…俺の理性が破壊されたんだよ。
今日、休んでもいいぞ?」
「…嫌です。行きます。」
不貞腐れてそっぽを向く俺の機嫌をとる継。
わかってるんだ。
煽ったのは俺だって。
でも、それを認めるのは恥ずかしい。やだ。
だから無視を決め込んで黙っていた。
不穏な空気を掻き消すように、突然継の携帯が鳴った。
「…何だよ、朝っぱらから誰だ?…ん?香川先生?」
慌てて継が画面をスライドした。
「もしもし?先生?どうされたんですか?こんな朝から…
え?詩音の?(俺をチラッと見た)
ええ…明日は、指輪が出来上がったので二人で取りに行こうかと思ってて…ええ、はい、はい。
…はい。承知致しました。
あ、でも、先生!?俺も付いていたいです!
え?ダメ?どうして?嫌ですよ。絶対に!
嫌ですって!
はぁっ!?目立つ?何ですかぁ、それ…
じゃあどうしたら…えっ?…はぁ…はい…はい。
えーっ!?そんなぁ…
…わかりました。
えぇ。詩音にも伝えます。…はい。
…よろしくお願い致します…」
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