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仲直りは…⑥
暗い気持ちで寝室のドアを開けた。
継は背中を向けて休んでいる。
一緒に寝るのが辛いなんて…
こんなの…嫌だ。
そっと布団をめくり、継と距離を取ってなるべく端に寄って横になった。
夫夫なのに。
愛してるのに、こんなの嫌だ。
ぽろり。
目尻に溜まった涙は、すぐに枕に吸い込まれていった。
泣くな。泣くな、俺。
声を出しちゃダメだ。
震える肩を抑えることができずに、俺は布団から抜け出してリビングに戻った。
クッションを抱え込んで、声を殺して泣いた。
なぜこんなに心が乱れているのかわからない。
継は嫉妬してたって言ってくれた。
ちゃんと謝ってくれたし、優しくしてくれた。
それなのに、どうしてこんなに腹が立つんだろう。
何が嫌なのか自分でもよくわからない。
「俺よりそんなクッションの方がいいのか?」
突然聞こえた声にびくっとして顔を上げると…
優しく微笑む継が目の前にいた。
「クッションは『愛してる』とも言わないし、抱きしめてもくれないぞ?
さあ、おいで詩音。」
継は両手を広げ、俺を待っている。
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