137 / 829
小さなすれ違い⑧
「あぁっ、詩音っ!」
継が、息も止まるかと思うほどの力で抱きしめてきた。
「そうだったのか…ごめん、そんなつもりは全くなかった。
俺はいつでもお前と愛し合いたいから…早く言ってくれれば、もっとたくさん愛し合えるのにって…そんな気持ちで言っただけで…
それがお前を傷付けてたんだな?
ごめん、ごめんな、詩音。
お前を大切に大切にしようと思うのに、俺はいつもお前を傷付けてしまう。
俺の命も心も身体も、全てお前のものだ。
もっと求めて愛してくれ!
俺はそれ以上にお前を…
こんなかわいいΩを誰が離すもんか。
お前がΩだから、お前だから出会えて結ばれたんだ。
もう、そんな考えは捨ててくれないか?
お前は俺だけに愛されていたらいいんだ。
愛し合ってるんだから、繋がるのは当然だろ?
恥ずかしがることはない。
もっと俺をほしがれ、詩音。
お前だけ…愛してるよ。」
そう言いながら、髪の毛から首筋まで、ずっとキスをしてくれていた。
唇が触れるたびに、身体に甘い痺れが走り、いつもの継を誘う甘い香りが、いつの間にか二人を包んでいた。
継からもずっと甘い爽やかな匂いがして、うっとりと夢心地になる。
くったりと継に身を任せて目を閉じていた。
「…詩音、朝の続き、しないか?」
え…朝の続き?
カァッと全身に熱が走り、継の昂ぶったものを思い出した。
「お前を抱きたい。俺をほしがれ。」
潤んだ目で継を見つめ返し微笑んだ。
『仲直りはやっぱりセックスだな』
この間の継の台詞が思い出されて、俺はまた真っ赤に染まった身体を自ら押し付け、愛おしい夫にキスをした。
----------------------------------------
相川雨音です。
皆さま、いつもご覧頂き、また数多のアクションを頂き、誠にありがとうございます。
最後のセリフを書きたいがために、また詩音を自己否定のドツボに落としてしまいました(>_<)
↑↑↑
何回書けば気が済むんだ!
はい、おっしゃる通り、いやはや(>人<;)
ご気分の悪くなられた方いらしたらごめんなさいm(_ _)m
書籍の購入
ともだちにシェアしよう!