148 / 829
絶対絶命!?⑥
外見は普通のシティホテルの地下駐車場に、車を滑り込ませるように停めた。
昼のランチもやっているのか、結構な台数が停まっている。
人の動きも割とある。
こんな所へ連れ込むなんて…
自分のテリトリーだから、安心しているのだろうか。
「社長!あれ!あの人、よくMCやってる芸人の羽田 圭太郎ですよ!
サングラスかけてるけど…間違いないです。
何かキョロキョロしてる…怪しいですね。
確か…彼、Ω好きで有名で、おまけにかなりアブナイ性癖が暴露されて、最近熟年離婚してましたよね。
ひょっとして…誘拐と関係があるかも…俺、尾行してみます。
社長は面が割れてるでしょうし、さり気なく何階で降りるか見てきます。」
言うが早いか、大橋はさっさと車を降りて尾行を始めてしまった。
一人きりになると、妄想が頭をぐるぐる巡っておかしくなりそうだ。
俺も行けばよかったか…
と、その時 香川先生からの着信が!
「もしもしっ?」
「継?どこだ?ひょっとして…ホテル アンジェロじゃないか?」
「先生、なぜそれを?そうです!」
「うちの宮原所長が絡んでる。
Ωの情報を流し、詩音君のGPSを操作してたのも奴だ。
奴のカバンに付けておいた発信機が、研究所から出てホテルで止まったから、もう間違いない。
俺もすぐにそっちに向かうから!」
所長?一番のΩの理解者じゃないのか?
あり得ない!
書籍の購入
ともだちにシェアしよう!