149 / 829
絶対絶命!?⑦
どいつもこいつも、己の欲を満たすことばかり…そのためには他人がどうなってもいいなんて…怒りで身体が震える。
大橋が戻ってきた。
「社長!ビンゴ!ビンゴですよっ!
アイツだけじゃない…大物政治家や、それらしい人達が集まってます!
701号室ですっ!」
「…お前、バレなかったのか?」
「…あー…当て身で気絶させた職員の制服を…少々拝借しました。
あ!ついでに盗聴器も仕掛けましたよ!
エレベーターでよろけたフリして、羽田の上着のポケットに!」
「…お前…何者だ?何でそんなもの持ってる?
…そんなことは後でいいや。よくやった!
701号室だな?」
俺は桐生と香川先生にすぐ連絡した。
桐生からは
「俺達が張っていた奴らも、そっちに向かった。
証拠固めするから、動くなよ!継!」
と、念押しされた。
動くなと言われても…その間に詩音に何かあったらどうするんだ!?
ドアを開けようとしたら、大橋に止められた。
「社長!待って下さい!
えーっと…これを…こうして…んー…よしっ。
社長、録音してますから、聞いてて下さいね!」
言われるがまま、雑音のするその音に聞き耳をたてる。
書籍の購入
ともだちにシェアしよう!