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安堵⑨
継が少し動いただけでも脳天を突き抜けんばかりの快感が走る。
身体中から継を求め誘うフェロモンが際限なく放たれていた。
頭がぼおっとしてきて、身体が火照り、細胞の一つ一つが沸騰しているような感じがする。
身体の奥から、じくじくと快楽の波が押し寄せ、引いてはまた唸りを上げて飲み込まれる。
あまりの衝撃的な気持ち良さに、目を見開き、声にならない声を上げる俺に
「…くっ…詩音…少し緩めて…」
と継に懇願されるが、身体のコントロールが効かない。
今までの感じ方とは全く違う。
半分理性が飛んでいる。
ただひたすらに目の前の夫を求め、腰を揺らす。
継に見せつけるように自らの手で胸の尖りを摘み弄ってみた。
膝を抱え足を大きく広げ、結合部を更に晒した。
普通の俺なら絶対にしない行為。
俺の身体に何が起こってるんだろう?
似たような感覚は、継と初めて出会って抱かれた時にもあったような…
いや、あの時もすごかったが、今日のは比べ物にならない。
まさか、これは…発情期 !?
身悶えしながら大胆な行為をしては、はふはふと必死で酸素を取り込む俺の様子に、継も気付いたようで
「詩音??お前…発情期 か!?
どうりで…匂いも中の具合も違う…
そうか…一週間、愛してやる…倒れても、抱き続けるよ…」
うれしくて堪らないと微笑んだ継は、抽挿のスピードを上げ奥まで入り込んでくる。
その愛を一身に受け止め、奥へ最奥へと誘い込む俺。
中の楔がまた大きくなり、内壁をそぎ落とすような勢いで擦られ、目の前にいくつもの星が飛んでいる。
あぁ…すごい…
身体はバラバラになりそうなのに、ねっとりと絡み付いた襞はそれぞれが意思を持って、継の楔を愛し続ける。
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