195 / 829

いざ温泉⑨

あぁ、もう!!!!! 俺は詩音の目をしっかりと見つめて言った。 「詩音がいい。詩音じゃないとダメだ。 詩音しかいない。 俺が愛するのはお前だ。 子供?授かりものだから、そりゃあ できたらうれしい。 αなら、逞しく育つようそれ相応の教育をしよう。 Ωなら…お前の両親がされたように、大切に守り育てよう。お前に似たら溺愛する自信がある。 できなくても、お前がいてくれたらそれでいい。 お前がいやらしいなら、俺は更にその上をいくどスケベなαだ!! 四六時中お前を抱くことしか考えてない。 一日中突っ込みたくて堪らない。 お前に『あんなこと』や『こんなこと』…口に出すのも憚られるようなこともしたくて毎日ウズウズしている。 お前の甘い匂いや狂おしい吐息や、乱れる様を思い出しては、股間を膨らませるような奴だぞ? …こんないやらしいαの俺だけど、詩音は俺をずっと愛してくれるのか? もし、こんな俺との間に子供ができたら、受け入れてくれるのか?」 「継…」 詩音は両手で顔を覆った。 ふるふるとその手が、肩が震え出した。 「…っく…こんなに人を…愛したの、初めてなんです…好きで、好きで、大好きで… 継の匂いが全くしなくなって…嫌われた…どうしよう…他の人に恋したらどうしよう…って… 俺は、こんなΩだし…捨てられたら…ひっく」 「しーおーんー。顔見せて。」 嫌々と首を横に振る詩音の両手をそっと外して、泣き濡れた目元に口付けた。 「俺は『こんなΩのお前』を誰よりも愛してるんだ。 お前も『こんなαの俺』を愛してくれてるんだろう? 俺はお前以外に勃たない。 コレはお前専用だから…覚悟して。」 そう言いながら身体を前に移動させて、詩音の顔の前にいきり立ったソレを見せつけた。 「お願い、キスして?」

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!