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ご対面②
継は俺を見て微笑むと
「そういうことなんだけど、一緒に行ってくれるよね?」
「お義父さん達帰国されるの?」
「あぁ、そうみたいだ。予定を少し早く切り上げて今日帰ってくるらしい。また出掛けるんだけどね。
詩音のご両親にも了解を得てるんだけど、明日の午後ご挨拶に行きたいんだそうだ。
もちろん俺達も。
一緒に行ってくれる?」
「どうしよう…ドキドキしてきた…
俺…俺で大丈夫なのかな…」
「おい詩音、しっかりしてくれよ。
俺の嫁はお前。お前しかいないし、もう俺達はお互いの家族が認めた、れっきとした夫夫なんだぞ?
明日の朝10時に俺の実家に行って、外でお昼ご飯食べてから詩音の家に行くんだ。
お袋、お前に会いたがってるよ。」
「…緊張する…」
「普段のお前でいいから。何も心配いらない。
じゃあ、それでいいね?」
継は俺が頷くのを確認して、電話を掛け始めた。
「あ、継です。
明日10時に。一度家に寄ればいいんだね?」
「そうそう。詩音君にも早く会いたーーい!
明日楽しみにしてるから。じゃあね。」
明るい声が消えていった。
継のご両親と会う…どうしよう。
お義父さんは面接でお会いしたけど、お義母さんは初めて。
篠山さんからもいろいろと聞いているその人は、美人で男前で、陰でお義父さんを支えてきたすごい人だという。
「…役立たずの嫁だと思われたらどうしよう…
お義母さんみたいに美人じゃないし、継の役に立つこともないし、何もできない…」
思わず漏れた心の声に継が反応した。
俺を抱きしめ、子供にするように背中をぽんぽんと叩いて俺を落ち着かせようとしている。
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