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麻生田家 嫁自慢大会①
side :右京
「なぁ、親父、兄貴!
俺の詩音がどんなにかわいいか、見てわかるだろぉ?
あの整った顔はどうだよ!?澄んだ美しい瞳…プルップルの唇…
天使の輪ができるサラサラの髪の毛…
あー…ずっと眺めてたい…」
「おい、継!お前今まで参加できずに指咥えて聞いてた分を取り戻そうとしてるんだろ?
まぁ、いいや、聞いてやる。
潤!『麻生田家 嫁自慢ルール』再確認!」
「はいよ、親父殿。
あそーだけー、よめじまんるーーーる!
その1っ!
夜の生活の話は避けよう!下ネタ禁止!
その2っ!
相手の嫁をけなさない!自分の嫁のように褒め称えよ!
その3っ!
ここでの話をネタにして虐めないっ!
いじょーーう!」
「継、わかったな?」
「あぁ、わかりましたよーっと。
……コホン、早速ですけど…
甘え下手なんだけどさ、それがまたかわいいのなんの。
『俺は年下だし継はダンナ様だから』って未だに敬語なんだけどさ。
何をやってもそうなんだけど、上目遣いで見られた日にゃ、腰にクルって!」
「はい!イエローカード!エロい話は禁止!」
「なんだよー。それくらいいいじゃん!」
うわぁ…だんだん部屋の空気がピンク色になってる…
継君が一番濃いよ…
「俺の右京だって、かわいいし、出来た嫁だぞ!
俺の好みの味付けがしたいって、お袋にレシピを聞いて、愛情たっぷりのご飯を作ってくれてるんだぞ!
フルタイムで時間がないのに、俺のために一生懸命家事もやってくれてる…右京、ありがとうな。」
えっ!?いきなり俺の話になってる!?
急に振られてアタフタしてると
「そうだな、右京君は頑張ってるぞ。
かーちゃんがかわいがるのもよくわかる。
かわいいもんな。」
お、お義父さん…ちょ、ちょっと…
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