272 / 829

家出人その2⑦

「ヤキモチはすごいし独占欲も強い。 四六時中側に置きたがるし、離れると拗ねる。 少しでも拒否すると喧嘩になっちゃう。 今日の俺達みたいに。 だからね、伊織さんに教えてもらったんだけど、さっきみたいにプライドを擽りつつ甘えてあげるんだ。」 「あ…お義兄さん、残念そうにしながらもすんなり右京さんを解放してた!」 「うん、そうそう。 お陰で誰の前でもキスは平気になったよ! その方が潤、喜ぶんだ。」 「キス!?甘えるの…俺、すごい苦手なんです…」 「耳元で『好き』とか『愛してる』って言うだけでもOKだよ! もう、とにかく番を溺愛するからね。その溺愛する番から甘えられると至福なんだってさ。 絶対的αの性格だから、咎めても何してもダメなんだよ。 お義父さん見ててもそうでしょ? そういった甘え方はお義母さんが上手いんだ! 何でも教えてくれるよ。」 「…えっ…聞きにくい…」 「大丈夫!お義母さん、全然気にしないし。 そのうち、ノロケ話になるんだけどね。 でも…こっちが乗り気じゃない時に求められてもね…」 「そうなんです!結局流されちゃうから…後が辛くって…」 「うんうん。 そんな時は『お腹が痛い』とか『頭が痛い』とか、具体的に都合が悪いことを前面に出して、尚且つ『元気になったら愛してね』って言うと、あっさりと引いてくれるよ。 挿れるのしんどいからって、手や口で満足させることもあるし。」 「はぁ…そうなんですか…何だか、ハードルが高い…」 赤裸々な言葉に頬を赤らめつつ答えると、右京さんは 「でも、俺は潤のことを愛してるから、結局何をされても、許しちゃうんだよ。」 と笑ってウインクした。

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!