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家出人その2:おまけ

すっかり迷惑をかけてしまったお詫びとお礼を存分に言って麻生田家を後にした。 ご機嫌で運転する継を横目で見ながら、家に着いたら、どうやって彼の求愛から逃げようかと思案していた。 案の定、玄関に辿り着くと俺を横抱きにした継は、そのままソファーに座り、俺を抱きしめた。 「あぁ詩音…お前がいなくなって俺がどんなに心配したのかわかる?」 「…ごめんなさい。もう、二度と心配かけるようなことはしません…」 「実家に行ってもいいけど、一人じゃダメだからね! 行く時は、俺も一緒に行くからっ!」 (それじゃダメな時だってあるよ)って思いながらも口には出さず 「はい、そうします。」 とだけ答えた。 継の体温が上がっている。 香りも濃厚な色を纏い始めた。 マズい。 このままだと、またエッチに雪崩れ込んでしまう!! 何とか阻止しなければ、俺の体力がもたない! 俺の髪やこめかみにキスを落とし、シャツの中に手を入れて(まさぐ)る継に、できるだけしんどそうな声で訴えた。 「…継?」 「んー?どうしたの?」 「俺、さっきから頭がガンガンして…横になりたい…」 「何っ!?大丈夫か?病院に行くか?」 「ううん…少し休めば大丈夫だと思うし…ごめんなさい…」 継は心配気な顔をしながらも、素肌にへばり付いた手で名残惜しそうに撫で摩りながら 「ん…熱はないようだが…よっ、と。」 俺を抱き上げベッドへ運んでくれた。 「今日の晩ご飯は俺が作るから、ゆっくり休むといい。 実家に行って、気を使い過ぎたんだろうな。」 鼻先にキスして寝室を出て行ってしまった。 とりあえず今夜はクリアしたけど、嘘ついちゃった…ごめんなさい、継。 胸がチクチク痛い。 …明日は相手をしようと思う、甘い俺なのだった。

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