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カウントダウン①
本当に…詩音は、俺の理性を容易くぶっ潰してしまう。
それも本人に自覚がないから責めようがない。
さっきも…あんなかわいいこと言われて、あんなかわいい行動をされたら、止めようもなく盛ってしまう。
食事も風呂もそこそこに、早速詩音をいただいた俺なのだった。
という訳で、ご想像通り散々啼かせきって…くったりと意識を飛ばしそのまま寝入ってしまった詩音を抱きとめて横になっている。
何て無邪気な顔して…
寝ている間に俺が悪戯しても知らないぞ。
髪の毛を梳き頬を撫でると、擽ったかったのか、う…ん と小さな声を上げて俺の胸に擦り寄ってくる。
あ…萌える…愛おしくって堪らない。
もう、詩音のいない生活なんて考えられないし考えたくない。
こんなに他人を愛おしく思う日が来るなんて。
いや、他人じゃない。夫 だ、愛おしい番だ。
世の中のダンナは伴侶に対してみんなこんな思いをしてるのだろうか。
明日は休日。ゆっくりと惰眠を貪ろう。
朝も…詩音を愛してやりたい。
ふふっ、また『止めて下さい』ってむくれながらも、甘い声で啼くんだろうな…
そんな邪なことを考える俺は、詩音の甘い匂いに包まれて眠りについたのだった。
ん…
胸元が暖かい。甘くてイイ匂いがする…
次第に戻ってくる意識。
ゆっくりと目を開けると…詩音!
頬を染めて、じっと俺を見つめている。
「おはよう、詩音。」
「…おはようございます、継…」
ちゅっ とキスすると、もじもじしながら
「…継、ちょっと苦しいです。」
布団を捲 って見ると、詩音の細い身体を抱きしめ足を絡め、抱き枕状態にしていた。
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