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嫁の自覚⑤

その匂いと溢れる前後の淫液に気付いた継は、うれしそうに呟いた。 「早速いただくとするか…詩音、愛してるよ。」 継は布団を捲り上げ、俺のパジャマと下着を剥ぎ取ると、いきなり俺自身を口に含んだ。 「っ!」 俺は驚きのあまり、言葉にならない悲鳴のような声で叫んだ。 自分でもこんな声が出るなんてビックリした… 継の口の中も…熱い。 逃げようとする腰を掴まれて、後孔も触られた。 くちゅっ 滑った音が聴こえて、思わず硬直してしまった。 継の唇と舌は生き物のように、俺の屹立を這い回る。 唇と舌でなぞられ、一か所に三点の刺激を与えられて、それだけで吐精しそうになる。 指は、くぷくぷと蕾の周囲を押したりなぞったりしていたが、そのうち つぷり と侵入し、狭い隘路をゴツゴツした節ごと触れていく。 ごりごりと擦られる肉筒の中は、その指に喰らい付いていく。 それでもなお進みゆく指は、いとも簡単に俺の感じる部分を探り当て、ごりっと刺激した。 「あっっ」 背中が仰け反り、それと同時に継の口の中に熱を吐き出してしまった。 継がそれを飲み込む音がした。 「やだっ、継、飲んじゃやだっ!」 半べそをかいた俺に継は 「甘い…もっと飲ませろ。」 力を失った俺自身をまたしゃぶってきた。 抗えない。 元から抗うつもりもない。 後孔を弄る指は二本に増えて、引っ掻くように擦りあげられ、悶える俺を継はなおも翻弄していく。 両手で押さえた口元からは、善がる俺の甘い声と蜂蜜のような甘い匂いが断続的に溢れる。 ダメなのに…気持ちイイ… 揺れる腰を掴み直した継は、いつの間にか三本に増やしていた指を引き抜き、蜜で滴る切っ先を濡れそぼった蕾に押し当てた。

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