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捕食①

ふわりと宙に浮いた俺はベッドに運ばれていく。 視線を絡めて、今から始まる行為にドキドキしながらも、それを心待ちにしている。 「…詩音…詩音…」 名前だけを呼びながら、ゆっくりと横たえた俺の胸に擦り付いてくるその様は、甘える猛獣としか言いようがない。 柔らかな髪を撫でながら、引き締まった継の身体に手を這わせていくと、雄の匂いが濃くなってくる。 「…はぁっ…詩音…ほしい…お前がほしい…」 熱情を孕む掠れ声に、快感がゾクゾクと背中を這い上がる。 声だけで達しそう…快感を逃がそうと、身体を捩る俺を抱きしめる継からは、身悶えするくらいのフェロモンが放たれる。 額から耳の後ろを通り、胸の尖りをしつこいくらいに嬲られ、身体中を大きな手で摩られ、触らないところがないくらいに弄られていく。 手の先も足の爪先も、指の間もしゃぶり尽くされる。 継は、すでにとろっとろに蕩けて動けない俺の足を割り大きく開くと、顔を埋め、後孔に舌を入れてきた。 「はうっ」 バスルームで散々解された襞の一つ一つを舐められ、中から粘着質の愛液がとろりと垂れてくるのを感じた。 濡れてる。 自分でもわかるくらいに中からじっとりと濡れている。 じゅる じゅるっ 下半身から聞こえる粘つく滑った音に、耳を塞ぎ、身体を捩らせるけれど、継から見たらそれは“悶えている”としか映っていない。 舌先の動きはますます早くなり、後孔と裏筋を繋ぐ皮膚の柔らかな所まで舌を這わされて、びくびくとヒクついている。 「あっ、いやっ…あぁっ…」 俺の嬌声が部屋に篭り始めた。

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