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捕食③

かはっ 潰れた肺に息がいきなり入ってくる。 こほこほと小さな咳を繰り返しながら、涙で滲んだ目を一生懸命見開いた。 「…詩音、すまない…大丈夫か?」 乱れた髪をするすると撫でられ、目尻から零れた涙を掬い取られる。 止まらぬ咳を深呼吸で逃して、こくこくと頷いた。 濡れそぼった後孔には、猛々しい楔がみっちりと蓋をしていた。 肉筒の中に埋められた楔は、びくびくと脈打っていて、その振動がお腹の中に溜まって違う熱を生み、思わず身震いする。 何か違う生き物のようなその熱は、主人の号令を今か今かと待っている。 継は、俺の息が整うのをじっと待っているようだった。 額に汗が滲んできている。 …我慢してるんだ…俺のために… 継の楔を包んだ俺の中は、じわりと愛液が纏い、襞が蠢き始めた。 「はあっ…詩音に抱かれてる…」 キモチイイ…と継の匂いがささやいている。 俺は何度も深呼吸をして落ち着かせると、継を安心させるように甘い声音で強請った。 「…継、もう大丈夫ですから…好きなように動いて…」 「そんなこと言ったら、本当に好きにするぞ? 一週間分…たっぷりと…愛してるよ、詩音。」 瞳に獰猛な光が射した。 挿入されたまま、きゅっと乳首を摘まれて、びくんと背中をのけ反らせる。 その尖りを摘んだまま、離してくれない。 指の動きだけで細胞が沸騰し、イってしまいそうになる。 目の前を小さな光がチカチカと飛んでいる。 あ…ダメ…継より先に達しそう… 「後で気持ちいい所、もっと探してやるよ…悪いが…今はそんな余裕がない。 イく時は一緒に…」 そう言うと俺の根元を押さえ、少しずつ腰を振り始めた。 そしてその抽挿は、次第に早さを増していく。

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