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捕食④
本当に余裕がないのだろう。
息遣いも荒い。
俺を気遣ういつもの優しい匂いがほとんどしない。
アイシテル
という匂いを蹴散らすように…
獣のような欲望の匂いが継から どくどくと流れてくる。
――本能
雄が雌を孕ませる…肉欲。
それに煽られて、俺からも継を妖しく誘う匂いが溢れ出した。
くんくんと鼻を鳴らした継が
「…詩音…奥まで…イクぞっ!」
腰を鷲掴みにすると、入り口まで一旦大きくバックした継は、数度反動をつけて一気に突いてきた。
「きゃぁーーーっ!!!」
瞬間、目の前が真っ白になり、あまりの衝撃に悲鳴のような声を上げた俺は、危うく失神しそうになった。
身体はぶるぶると痙攣している。
それなのに俺の中は、愛液がじゅわりと滲み出て、強 かに打ち付けられた楔を逃すまいと、襞が纏わり付きしなやかに継を包み込んでいる。
「…あっ…はっ…はぁっ…あっ…」
中でぴくぴく震える灼熱の楔が、また動き始めた。
与えられた衝撃が、まだ身体から抜けていかず、微かな痙攣を起こしている。
続けざまに掘り起こされる快楽の強さは、もう俺の理性を木っ端微塵に砕いてしまっていた。
じくじくとお腹の奥から沸いてくる甘い痺れに支配されて、ついに口をついて出てくる言葉は
「継…お願い…奥に…奥に、ちょうだい…」
自分の声なのに自分のものではない、甘ったるい声が溢れ出した。
「…詩音、あぁ、俺の番…そんなかわいいこと言われたらセーブできない…」
そう言いながら継の動きは止まらない。
身体の内側から生まれる欲望の熱は、外へ、外へ出ようと、痛いくらいに先端に溜まっていく。
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