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伊織さんの夫夫生活⑦
一部屋潰して置いてあったのは、エアロバイクやランニングマシン、ベンチプレス…
この部屋だけジムの一室になってた…
伊織さんも鍛えてるんだね。
男前な伊織さんのオーラに怯みながら、俺は少し酔っ払って気分も良く饒舌になって、夫 の悪口からノロケ話まで、笑って怒って、伊織さんの言うことに感心して…思う存分散々言い散らかしていた。
伊織さんは目元をほんのりと赤く染めて(…超絶色っぽいのだ…)、こんな伊織さんを見たら、香川先生は悶絶するだろうな、と思っていたら、いつの間にかビールからバーボンに変えて、ぐいぐいと飲んでいた。
氷を入れたグラスにミントを絞ってソーダを入れてる。
カッコいい…お酒、強いんだ…男前だ…
酔った風もなく、絡みがちな俺の言うことを嫌がらずに、相槌を打ちながら真剣に聞いてくれる伊織さんが、ますます好きになった。
と、そこへラ◯ンの着信が。
「ん?こんな時間に誰だろう…
ふふふっ…詩音君、ダンナ様だよ。
どうする?無視する?」
「…だって、俺じゃなく伊織さんに掛かってきたんですから…伊織さんが決めて下さいよぉ。
俺…知りませんっ。」
「ふふっ、そう?じゃあ、出てみようか…
もしもーし。」
「あっ、伊織さん?継ですっ!
詩音がお世話になっててすみません。」
伊織さんがスピーカーにしたようだ。
継の声が聞こえてくる…
「どうしたの?こんな時間に何?」
「俺、詩音がいないと落ち着かなくって…眠れないんです。
あの…迎えに行ってもいいですか?
って言うか…今、下にいるんですけど。
詩音に心底謝るから帰ってきてほしいんです…
伊織さん、お願いします!詩音に取り次いでいただけませんか?
俺…詩音なしでは生きられない…」
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