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解放 2nd③
びくびくと痙攣する身体は、継の精子を全て受け止め飲み込んでいく。
お腹の奥が温かく満たされていく。
継は最後の一滴まで出し切り、満足したのか大きなため息をついた。
はぁはぁと息を荒げている俺に
「…詩音…まだ抜けない…もう少し付き合って…」
えっ…嘘っ…
何か言おうとした俺の唇を塞ぎ
「俺のムスコが離れたくないらしい。」
そう呟くと、少しずつ動き始めた。
中で出された継の分身達が潤滑油の代わりとなり、俺の愛液と交わって、ぐじゅぐじゅと音を立てて、継の動きを助けている。
達してイったはずの、俺自身も少しずつその大きさを増してきている。
好きだ、愛してる
とささやかれ、溶けた頭が麻痺して、その言葉だけがリピートされている。
それに反応して、広がるフェロモン。
俺は、抽挿を続ける継の腕を掴み、枯れた声を必死に紡いで伝えた。
「…け、い…だいすき…あい、してる…」
ぶわりと継の甘い匂いに包まれる。
あっ と思った瞬間に身体が宙に浮いて、気が付くと座った状態で、深く繋がっていた。
あぁ…奥まで…きてる…深い…
腕を首に回すように促され、その通りにすると臀部を鷲掴みにされ、上下に揺すられる。
「あっ、待って!やっ、ダメッ!」
自重で深く入り込んでくる継を拒めず、ぐじゅぐじゅと卑猥な音を出す結合部は、継を締め付け、何をされても快感のみが身体を駆け上がってくる。
「…っ…詩音、少し力を抜いて…」
「あんっ!あっ、やだっ、あっ、あっ」
足の爪先から脳天まで、何度も電気が走るような快感に囚われて、身体中が微痙攣を起こしている。
バラバラになりそうな意識を繋ぎとめて、継を見つめた。
俺を見つめる目は…熱く燃えていた。
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