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解放 2nd⑥
滅茶苦茶恥ずかしいけれど、ちゃんとお礼も言わなくちゃ。
「身体…綺麗にしてくれてありがとうございます。」
「俺から離れてどこに行くの?」
「あ…洗面所に…」
「…そう…終わったらすぐに戻ってきて…」
甘えるような声音に、何だかおかしくなりながら「はい」と答えて部屋から出た。
鏡を見てぎょっとした。
あちこちに散らばる鬱血の跡。
所々に歯型も付いている…噛まれた!?
くるりと回って背中も見ると、お尻や ふくらはぎまで赤い跡が付いていた。
途端に昨夜のことを思い出して恥ずかしくなり、バスルームに駆け込んだ。
頭からお湯を被り、濡れて浮かび上がるその跡を一つ一つなぞってみる。
お腹の奥がきゅうっと疼いて、夕べの痴態を思い出して居たたまれなくなった。
それでも
俺のあんな姿を見るのは継だけ。
継にしか見せない。
それでいい、見せろ、と継は言ったから。
愛された証拠の赤い花びらが愛おしくて、このまま消えないでと祈る。
継が愛してくれている間は、俺の身体に咲き続けるだろう。
急いで全身を洗い、髪を乾かして、継の元へ戻った。
継はゆったりと横になっていて、俺が戻ってくると布団をそっと捲って中に入るように促した。
俺もそれに逆らうことなく滑り込むと、即座に抱き込まれ、すんすんと匂いを嗅がれた。
「詩音の匂いがボディーソープに消された。」
拗ねるようにそう言うと、マーキングするかのように自分の匂いを擦り付けてきた。
「継…擽ったい…」
くすくす笑って逃げ出そうとすると、背後から抱きしめて逃げないように拘束してくる。
…継の固いものが当たる。
熱を帯びたその塊をぐいぐいと俺に押し付けてくる猛獣。
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