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ついに…結婚式!①
少しだけ ご機嫌の悪い継は、いつものスーツ姿に。
はぁ…カッコいい…スーツを着ると、ますます『デキる男度』がアップしちゃう…ぽおっ と見惚れていると
「どうだ?惚れ直したか?」
とおデコをつつかれた。
「あっ、でもっ、継は何を着てもカッコいいって思って…」
すると、口を耳に寄せて
「何も見につけないほうが、もっといいぞ。」
なんて言うもんだから
「その言い方、オヤジみたいですっ!」
と言い返すと、ズッコケていた。
行為に及ぶことができなくて、フラストレーションが溜まっているのか、継は際どい言葉責めを繰り返し、俺の反応を楽しんでいた。
俺も相手にしなければいいのだが、ついつい、ムキになって言い返すもんだから、継にまた揶揄われて…
何だかんだ言いながら時間になり、手を取られて車に乗り込んだ。
はあ…緊張する…
いくら入籍して夫夫だとはいえ、あの雰囲気は独特で。
みんな、ドキドキしないのかな…俺は、まだ到着してもいないのに、口から内臓が飛び出しそうなんだけど。
そんな俺に気付いた継は
「詩音…俺が側にいるから大丈夫。
何も心配いらないよ。
俺だけ…俺だけを見ていて。」
「…はい。」
俺の手をそっと握ってくれる、継の優しさがうれしい。
目を瞑り深呼吸して、継のことだけ考える。
少しずつ、落ち着いてくる。
「…詩音…詩音、着いたよ。」
ゆっくりと目を開けると、目の前に愛する夫の顔があった。
軽く唇にキスされて、ぽっ と顔が赤くなる。
「詩音、かわいい…」
継は、あわあわと慌てる俺を楽しそうに見ていたが、車を降りて助手席のドアを開けると
「さあ、奥様、お手をどうぞ。」
と手を取りエスコートしてくれた。
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