459 / 829

うれしい知らせ⑦

俺が飲み込むのを確認して、また一粒。 そしてまた一粒。 「…餌付けしてるみたいだ。」 継が笑っている。 自分でもそう思って恥ずかしくなっていたのに、改めてそう言われて、真っ赤になって俯いた。 「ほら、詩音。あーん。」 もう恥ずかしくて、ふるふると首を振る。 「あ…ごめん、揶揄ったんじゃないぞ。 お前があんまりかわいくて… ほら、拗ねてないで口を開けて?ね?ね?」 思わず上目遣いのジト目で見てしまった。 継…眉毛が下がってます… もう、その顔… 少し口を開けると、にぱぁーっと笑顔になり、また食べさせてくれた。 「…もう、お腹一杯です。継、ありがとう。 ご馳走様でした。」 「もういいのか?…お腹空いたらすぐに言うんだぞ?」 「継…過保護過ぎます。俺、大丈夫ですから。 片付けは俺が」 「いや、詩音は座ってなさい。俺がやるから。 いい子だから今日は俺の言うことを聞いて。」 有無を言わさずサッサと片付けを始めてしまい、仕方なく俺は継がすることをぼんやりと見つめていた。 俺をそっと抱き上げてソファーに連れて行った継は、俺のお腹に手を当てると 「ここにいるのか…俺達の子供が。 おーい!パパだよー!」 「ふふっ…継…まだわかんないですって。」 「そんなことないぞ、胎教だ! 絶対、この子には俺のことがわかる! 男でも女でも、αでもΩでも、とにかく元気で無事に産まれてくるんだぞ。 パパもママも待ってるからな。」 「…継…もう、親バカですか…」 「親バカじゃない!愛だよ、愛!」 そしてお腹を撫でながら呟いた。 「詩音、ありがとう…」

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!