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うれしい知らせ2 ②
継が口を開いた。
「実は…昨日挙式が終わってから、詩音の具合が良くなくて。
ひょっとして…と思って、香川先生に診てもらったんだよ。
そしたら…『妊娠してる』って。
…俺達、親になるんだ。」
「「「やったぁーーーっ!!!」」」
「パパっ、二人目の孫っ!」
「おおっ、俺、また じいじだな!」
「潤、潤にも知らせなきゃっ!」
右京さんは涙ぐみ、良かった良かったと俺の肩を摩ってくれ。
お義父さんは「ベビーベッドやベビーカーなんかをもう一組追加だな」なんて、うれしそうにあれこれ算段するし。
お義母さんは「あなた達もしばらくここに引っ越してらっしゃい」と言う始末。
わいわい大騒ぎになった。
みんなの喜びに満ちた匂いがして…その中に、ふわふわとご機嫌な匂いが二人分…
右京さんの子供も喜んでくれてるんだ!
「右京さん…右京さんの赤ちゃんも、喜んでくれてます!」
「本当!?ふふっ。もう、従兄弟同士仲良しなんだね!
詩音君…本当に良かった…無理しちゃダメだよ!
気になることがあったら、何でも聞いてね。
ほんの少し俺の方が先輩妊夫だから!」
「はい!ありがとうございます!」
それから、あれこれと話が弾み、ご飯も食べていくように言われたけれど、俺の実家にも報告に行かなければ…と伝えると、お義母さん達は残念がっていた。
「またゆっくりいらっしゃい。
あちらのご両親達にもよろしくお伝えしてね。
同居の件、考えてね!」
と送り出されたものの、お義母さんや右京さんと一緒にいたくて、後ろ髪を引かれる思いで継の実家を後にした。
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