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謎の行動②
俺は、小さな声で、ぼそぼそと話し始めた。
「だって、だって継が…
あんなに毎日毎日、俺を…求めてくるほど…すごかったのに、妊娠してから…全くで…
きっと、きっとどこかで、誰かと、そういうことして発散してるんじゃないかって、思ったら…悲しくて、辛くて…
…うっ…ふえっ…うっ…」
聞いていた継の目が、これ以上ない程に大きくまん丸に開かれていった。
「はぁーーーっ!?
…しおーん…よりによって、どうしてそんな考えに行き着くんだ?
俺がそんな男だと…そんな夫だと思ってんの!?
心外だな…」
俺はふるふると首を振った。
肯定も否定も、両方の意味で。
「…だって…だって…」
えぐえぐと また泣き出した俺を抱え直すと、継は優しく髪を梳きながら
「詩音?正直に言うと…確かに我慢してるよ。
でもな、お前を思いながら…
お前の滑らかな肌や舌触り、かわいい赤い粒とぷっくり膨れ上がった乳輪、善がる姿に甘く俺を誘う匂いと声…
ぐっしょりと濡れそぼって、俺を咥え込んで離さない肉筒。その中は無数の襞が俺を包み込んで吸い付いてくる。
奥の奥まで突き進むと、うぐっ、むぐぐぐっ」
「もう、言わなくていいですっ!」
俺は真っ赤になりながら、両手で継の口を塞いだ。
「むむっ、むぐっ…はぁっ、詩音…」
継はゆっくりと俺の両手を外すと、両手の甲に順番にキスをして
「俺はお前にゾッコンなんだ。
誰も入る隙もない。
今は、お前を思いながら一人で処理してるから大丈夫だ。
それに、俺のことを『性欲魔人』扱いするなよ…
だから、そんなこと考えなくていい。
安定期に入ったら、妊夫でもできる方法があるから、お前の負担にならない程度に抱くから。」
ちゅっちゅっと、数多のキスが降ってくる。
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