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謎の行動③
「…ぐすっ…継…」
ぼふっと胸に縋り付いた。
大好き。
「ひっ…く…疑って…ごめんなさい…」
継はふふっと笑うと、俺を膝の上に乗せ、抱きしめた。
「疑われる程、愛されてるってことだよな。
詩音が嫉妬してくれるなんて…うれしいぞ。
安心しろ。
俺は詩音にしか勃たないから。
…お前の側にいると、いつもこうだからな。」
ごりっと、下半身に固いものが当たる。
ひっ…こっ、コレ…
眼を見張る俺に、継は、ふふん、どうだ とばかりに得意気に言った。
「な?」
おデコをコツンとくっ付けて笑い合う。
嫉妬…嫉妬かぁ…
すんすんと匂いを嗅いでいると、落ち着いてきた。でも、足りない。
「…詩音…手、貸してくれるか?」
恐る恐る継が俺にお伺いを立ててきた。
俺の気持ちの落ち着きと正比例するように、ますます昂ぶる継の欲望。
ちろっと継を見ると、眉毛が垂れている。
仕方ないなぁ…今日は吐き気もなくて気分もいいし、少しなら…
そっと右手を差し出すと、満面笑顔の継が、手の甲にキスしてきた。
「ありがとう…」
継は俺の手を握りしめたまま、片方の手でバスタオルを剥ぎ取ると、立派な継の楔が現れた。
ニヤリと笑った獣は、俺の手にそれを握らせた。
「詩音が触ってるだけで興奮する。」
見る間に先走りが溢れ、握った指にとろりと垂れてくる。
濃厚な雄の匂い。
ごくっ と喉が鳴る。
無意識に唇を寄せて、口に含んでいた。
「しっ、詩音っ!?」
慌てふためく継の声が頭上から聞こえるが、無視して、じゅぶじゅぶと音を立てて口淫する。
鼻に抜ける懐かしい匂い。でも、ちょっとムカムカしてきた。
あまり含むと吐いても困るし…
輪っかにした指を上下に動かしながら、舌先で鈴口をつつき、カリ首を舐めて吸う。
「あっ、詩音、ダメだっ、出るっ!」
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