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惚気⑥

とろんとした目で俺を見る、このかわいくてならん生物は、どれだけ俺を虜にしたら気が済むのか? 髪の毛を優しく撫で、華奢な身体を横たえてやる。 もちろん、今はまだ目立たぬお腹に負担のかからないように。 甘えて擦り付く様は、もう身悶えしそうなくらいに愛くるしい。 あぁもう、何でこんなに…かわいくてならん! …バスタオルの下の欲望はむくむくと大きくなり、立派なテントを形成している。 さっき吐き出したばかりだというのに。 「…継…当たってます…」 俯き、恥ずかし気に小さな声で言う詩音の耳は真っ赤で。 きっと顔中真っ赤になってるんだろう。 その顔を見たくて、そっと顎を持ち上げると、期待通りの色に染まった詩音の顔が現れた。 「お前のことを思うとこうなるんだ。 我慢できなくて、さっき一人でシタんだけど。 それでも、お前のかわいらしさに、ついつい反応してしまうんだよな…」 「継…」 「気にするな。それに、無理強いしたくないし、安定期に入るまでは、今はまだダメだ。 俺のことはいいから、抱きしめて寝かせてくれ。 詩音の温もりがあればいい。 ほら、もう少しこっちに来て…」 大人しく俺の言うことに従う詩音を優しく抱きしめてキスをして、『お休み』を言うと、詩音はホッとした顔をして目を閉じた。 もう少ししたら…付き合ってもらうからな。 覚悟しといてよね。 愛おしい伴侶のおデコに、鼻先に、そして最後にもう一度唇に優しくキスをしてから抱き直して、目を閉じた。 発情期でもないのに愛情の証の巣を作る、健気なΩの愛を感じながら。

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