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のんびり③

デザートのみかんゼリーも完食して「ご馳走様でした」(自分が作ったものなのに)と両手を合わせ、お茶を飲んだ。 チビちゃんは満足したのか大人しくなった。 あと少し…春になって暖かくなれば、君に会えるね。 男の子…それとも女の子? 継は『楽しみが減るから』と、どちらか聞かなくてもいいと言った。 『内緒にして』って香川先生にも頼んでたし。 俺は…早く聞きたい気持ちもあったけど、継の思いを尊重して、聞かないことにした。 教えてもらったら、きっと継にバレてしまうし。 α?それとも俺と同じΩ? パパは『どっちでもいい』って。 どっちでも『愛する』って。 その言葉を聞いて、俺は本当にホッとした。 良かったね。本当に。 おじいちゃんズもおばあちゃんズも、四人で手ぐすね引いて待ってるよ。 誰が最初に抱っこするかで喧嘩しなきゃいいけど。 そうそう。 君のいとこも、一足先に俺達とお目見えするよ。 きっと仲良くなれる。 だって右京さんと俺がとっても仲良しだから。 あぁ…何て楽しいんだろう。 これからの出来事をあれこれと想像するのは。 少し出てきたお腹をそっと撫でながら、この子を迎え入れることができて、幸せだと思う。 そして こんな満たされた思いをくれた継に『ありがとう』って一杯伝えたい。 継、早く会いたいよ。 こんな気持ちの時にいないなんて… でも、仕事だもん。仕方ないよね。 みんなのためにしっかりと働いてもらいましょう! はあっ と大きくため息と深呼吸をしてミーティングルームを出た途端にノックの音がした。 「はい、どうぞ。」 息急き切って飛び込んできたのは、愛おしい番!

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