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満喫⑤

指でキスされるように蕾を弄られて、もうすっかり継の愛撫に慣らされたそこは、ひくひくと開閉して受け入れる準備が整っていた。 妊娠して…濡れにくいのに余計に感じる身体になってる… 妙なことに感心しながらも、継の指を中へ引き込もうとしてる。 「…激しくしないで…」 やっとのことでそう口にすると 「分かってるから。」 と優しい声が落ちてくる。 全体的にふっくらとしつつあるこの身体を継は愛おしげに撫で摩ってくる。 「…継…恥ずかしいです…」 「俺のために変化した身体を愛おしんで何が悪い? 詩音…触れていると優しい気持ちになれる… 愛してるよ、俺の詩音。」 あぁ、もう…甘い。甘過ぎる。 継の台詞も匂いも甘ったるい。 それを心地良く受け入れる俺も大概だ。 それにしても、継が触れてくるところが全て気持ちイイ。 くふん と鼻にかかった声が出てしまった。 慌てて口元を押さえるが、やんわりと外され、耳元でささやかれる。 「ゆっくりするから…深くしないように気を付けるから…感じたまま声を聞かせて…」 その声にぶるりと震えた俺は、ひたすらに甘く愛の言葉を紡ぎながら俺を抱く愛しの番に翻弄され、喘がされ、イかされ…気を失うように意識を飛ばし…朝を迎えるのだった… ぽこ ぽこ ぽこ ん…お腹、蹴られてる…チビちゃん、起きたのかな… 浮上する意識をお腹に集中し、そっと撫でようとすると、継の髪の毛に触れた。 「継っ!?どうしたの?」 俺のお腹にぴったりと顔をくっ付けていた継は 「チビちゃんが起きたから、朝の挨拶をしてたんだよ。 なー、チビちゃん!?」 ぽこ 父子(おやこ)の会話が成立してる… おかしくって、朝から大笑いした俺なのだった。

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