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愛情過多⑥
今思ってること…伝えたい。
「今から食べます。お弁当、食べてもらえてうれしいです。
俺も…俺も継に会いたいです。
愛してますよ、継。」
…送っちゃった。送っちゃったよ。
間髪を入れず着信が!!!!!
『しおーーん!どうしたんだ?何かあったのか?大丈夫か?』
「継!?えっ…何もありませんけど。」
『そうか?ホントに?何でもないのか?
…良かった…』
「でも、どうして?」
『だって…お前、最近………いや、いいや!
何でもないなら。
ありがとう。
これで詩音をチャージできたから、仕事頑張って片付けれるよ。
早く帰れるように…愛してるよ、詩音。
じゃあ。』
一方的に電話が切れた。
俺は今の継の言葉が引っ掛かっていた。。
【だって…お前、最近………いや、いいや!
何でもないなら。】
最近…最近、俺が…どうした?
最近の自分の行動や発言を思い返していた。
あっ!
俺…俺、最近、継に『愛してる』って言ってない!!!!!
継は、毎日毎日耳にタコがぶら下がって千切れそうなくらいに伝えてくれてるのに。
俺は…
俺は、継が産休の初日にゴネてから、全く言ってない…
継にとって、俺は“愛して愛して止まない大切な番”。それなのに、その相手から『愛してる』と言ってもらえず、邪険にされて…
だからよけいに甘えたさんが発動してたのかもしれない。
愕然とした。
どうしよう。何てことしてたんだろう。
継、ごめんなさい、ごめんなさい。
膝の上で握り締めた手の甲に涙が落ちた。
継…受け止められないくらいの愛を沢山与えてくれてるのに、返せてなくてごめんなさい。
それを『ウザい』とか『煩わしい』とか思ってごめんなさい。
毎朝追い出すように出勤させてごめんなさい。
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