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こんにちは赤ちゃんside:潤③

静かに泣き続ける右京を抱きしめアタフタとしながら、思わずお袋と顔を見合わせた。 アイコンタクトで “右京君、また自分の生い立ちを…” “あぁ、多分そうだと思う…” 頷き合って お袋が、すとん と右京の前に座った。 「…右京君?」 右京は、その呼び掛けにふっと顔を上げた。 頬にはいくつもの涙の筋が光り、大きな目が涙で潤んでいた。 お袋は、ふっと微笑むと右京の両手をそっと包み込んだ。 「ごめんね。見てて辛くなっちゃった?」 こくんと頷く右京。 「右京君…君の家族は、隣にいる潤、パパと俺。 継に詩音君。詩音君のご両親も。 この間遊びに来てくれた詩音君のお兄さん夫夫とお姉さん夫婦。 そして…このお腹の中の、もうすぐ会える赤ちゃん。 みんな、右京君の家族だよ。」 右京は、お袋を見たまま、こくこくと頷いた。 その拍子にポロリと涙が落ちた。 「俺達は 右京君の、右京君だけの家族だから。 写真も一杯撮ろう!アルバムも作ろう! この子が大きくなった時に、見ながらみんなで大笑いしよう! …この子…チビ助かチビ子も…待ってるんだ。 右京君…大好きだよ!」 「お義母さん…」 ふえっ…右京が泣きじゃくる。 あー、お袋…また右京を泣かしやがって。 俺は心を込めて右京を抱きしめた。 右京は俺を見ると、ふにゃりと笑い、身体を預けてきた。 右京…俺の大切な番。 俺達は家族だ。出会ったその瞬間から。 お前がもう悲しみや寂しさで泣かないように、俺が守ってやるから。 そう思いながら右京を抱いていると 「潤…」 「ん?どうした?」 「…潤、俺…潤と出会えて結ばれて、本当に良かった。 お義父さんとお義母さんがいる、この家にお嫁に来れて…本当に良かった…」 そう言って右京は、また泣いた。

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