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こんにちは赤ちゃんside:潤⑧

親父とお袋は ゆったりと微笑むと、うんうんと頷きながら言った。 「潤、しっかりな。」 「お嫁ちゃんと子供を大切にね。」 込み上げる想いが大き過ぎて、俺は男泣きに泣いた。 親父に肩をバシバシと叩かれ、お袋はそっと涙を拭っていた。 どのくらい経ったのだろう。看護師さんが呼びに来てくれた。 「ご主人様いらっしゃいますか?」 「はいっ!」 「奥様、お部屋に戻れますよ。 回復室まで一緒に行かれますか?」 「はい、ぜひ。」 「では、こちらへどうぞ。」 後をついて行くと、『回復室』と書かれた部屋に案内された。 コンコン 「失礼しまーす。こちらです、どうぞ」 恐る恐る入って行くと、ベッドに横たわった右京がいた。 顔は…青白い。 麻酔はまだ覚めてないのか? 「…右京…」 眠れる森の美女。 キスはできなかったけど、右京は俺の問い掛けに、ゆっくりと目を開けた。 「…潤?」 枕元に駆け寄ると手を握り、その甲に口付ける。 「お疲れ様。よく頑張ったな、ありがとう。 俺を…父親にしてくれてありがとう。 右京によく似たイケメンの元気な男の子だよ。」 右京はふっと笑うと 「そう、良かった………ねぇ、潤…」 「ん?どうした?」 「…あの子の…あの子のバースは…何?」 「…αだよ。 バカだな、そんなこと気にしてたのかよ。 どっちでも逞しく育てるって言ったじゃないか。」 へにゃ と右京の顔が歪み、ぽろっと涙が零れ落ち、枕に吸い込まれた。 「…だって…だって…」 「ほら、泣くな。部屋に戻るぞ。 …キスだってできやしない。 今でも襲いたいくらいなのに。」 「…バカ…」 右京の青白かった頬に赤味が差した。

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