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ユルい相談②

目に涙が溜まってくる。 泣くな。潤、男だろ?夫だろ?父親だろ? うっすらと浮かぶ涙。 その目尻を右京の細い指先で優しく拭われる。 「泣くなよ、パパ。」 ハッ! そうだっ、そうだよ!俺、もうパパなんだ! 「ねぇ、(ゆう)…泣き虫のパパは困りますよねぇ…」 右京は仰向けで眠る我が子を覗き込み、そう呼び掛けると、また俺の方を向いて言い放った。 「しっかりしないとこの子と家出するぞ。」 それを聞いた俺の背筋はシャンと伸びた。 「わっ、分かったっ!」 瞬間、涙も引っ込み、勃ち掛けた熱い股間の熱も一気に冷めた。 「右京っ!おっ、俺っ」 トントン …何というタイミングで…誰だ? 「はい、どうぞ!」 躊躇なく招き入れる右京。 おいっ、俺は まだ涙目なんだぞ! スライドされたドアから、ひょっこりと二つの顔が… 「詩音君!継君!」 「お義兄さん、右京さん!おめでとうございますっ!」 「何だ…兄貴いたのか…右京さん、おめでとうございます。赤ちゃんは?」 「ありがとう。ここにいるよ。」 二人は恐る恐る近付くと、眠る優を覗き込んだ。 そして顔をくっ付けて、ひそひそと ささやき合っている。 「うわぁ…小さい…かわいいっ! …お義母さんの言う通り、右京さん似のイケメン君だぁ…」 「よく寝てる…寝る子は育つぞ。 うん、かわいいなぁ…赤ちゃんってこんなのかぁ…」 「見てて飽きない…かわいい…」 「詩音、もうすぐ俺達の元にも…」 「継…早く会いたいですね…」 「詩音…うん、そうだな。」 おい、バカップル! 病室で盛るな! そんな二人を俺の聖母が優しい眼差しで見つめている。

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