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誕生③

継とお義母さんが付き添ってくれる。 お義父さん、右京さんと優君はお留守番部隊だ。 「行ってきます!」 「「行ってらっしゃい!!」」 いざ行かん、病院へ! チビちゃん…もうすぐ、もうすぐ会えるね。 みんなお待ちかねだよ、特にパパが。 …君のバースは…ううん、元気なら… パパも、おじいちゃんも、まーちゃんも 『そんなことは関係ない』 って言ってくれてるよ。 だから、だから安心して出ておいで。 お腹をそっと撫でながら、チビちゃんに話し掛ける。 ふわふわとご機嫌な、そしてほんの少しだけ不安な匂いがしてきた。 ふふっ。大丈夫。 香川先生にお任せしてるから。 俺もちょっぴり不安だけど、チビちゃんに会えるうれしさの方が大きいよ。 運転席の継からも、少しの不安とワクワクといつもの甘い匂いが。 俺の横に座っているお義母さんは…うん、やっぴり安定感の優しい匂い。 ふっ と視線が合った。 お義母さんは俺の頭を撫でて、そしてお腹に手を当てて話しかけてきた。 「チビちゃん、ママのお腹の中でよく頑張りました。 もうすぐ、もうすぐみんなと会えるからね。」 ぐにゅ 「おっ!いいお返事! ふふっ。男の子かな、女の子かな… あーーっ、自分の時よりドキドキするぅ!」 お義母さんは笑いながら 「新米パパ!安全運転、頼むよ!」 「言われなくてもそうしてるよっ!」 ふふっ。お義母さんの前だと、完全に子供扱いの継。 俺がくすくす笑っているのに気付いた継は 「…詩音…何がおかしいんだよぉ…」 と、ちょっぴり拗ねた。 「ごめんなさい…だって…」 「そうだよねー。おっきな子供みたいだもんねー。」 お義母さんの揶揄いに、継の頬が少し膨れた。

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