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賑やかな家⑤

いたよ…ここにもイケメン崩壊が… 潤は満面の笑みで俺を抱き寄せると、ぶちゅ っとキスをしてきた。 「ばっ、ばかっ!玄関でっ!止めてよっ!」 「だって…右京が余りにもかわいいから。」 あははっ! と笑って 「お袋ー!俺にも昼メシ何か食べさせてー!」 と言いながら中へ入ってしまった。 もう!場所を考えてよっ! ばかっ! 俺の小さな怒りなんか何のその。 はあっ…とため息をつきながらキッチンへ向かうと、やはり大きなため息をつきながら歩いてくる詩音君と鉢合わせした。 「詩音君…」 「右京さん…」 物言わずとも分かる、同士よ!かわいい義弟(おとうと)よ! 思わず、ひっし!と抱き合った。 よしよしと背中を撫でると 「右京さぁーん…アレ、何とかならないですかぁ?」 「詩音君…残念だけど俺も何とかしてほしい…」 チラリとテーブルを見ると、爆食い中の二匹の大型犬がいた。 プラス…お義母さんに絶賛甘え中のお義父さんも… 「詩音君…アレ見てよ…」 ひょい と覗き込んだ詩音君は 「あ」 と一言。そしてこっそりと 「お義父さんまで…三人一緒だ…」 「遺伝?…それに、絶対的αの性分だから…諦めるしかない…」 「と言うことは…優君も仁も?」 「…恐らく…」 はあーーーっ と同時にため息をついて、笑い出した。 「どーしたの?おチビ達が寝ている間に、二人とも食べちゃいなさい。」 お義母さんの声に、詩音君と顔を見合わせて 「「はいっ!」」 と二人仲良くテーブルについた。 「詩音、これ食べろ。はい、あーん。」 「右京、一杯食べろ!これ、美味いぞ。」 「かーちゃぁーん!食べさせてー!」 うっ…三匹(お義父さん、ゴメン)から、ピンクのハートが飛び散っている。 それぞれに駄犬をあしらいつつ、やっとのことで昼食を済ませた。

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