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お久し振りね side:潤⑩
「んっ…んむっ…んっっ…」
くぐもった右京の声は色っぽく、くねる身体は俺自身を刺激して、フェロモンが振り撒かれる。
右京の小ぶりな性器に、泡を付けて上下に擦り上げ、慎ましやかな後孔も指を出し入れして洗ってやる。
「あ…っ…潤…そこは自分で…あんっ…」
「ダメだよ…これは俺しかできないんだから。
ほら…しっかり掴まって…」
「あっ、ダメっ…あんっ…止めて…」
悶えてびくびく痙攣する右京の身体を片手で抱きとめて、優しく優しく解していく。
ソープとは違う滑りを感じて、ますますテンションが上がっていく。
頃合いを見計らって、息が上がってきた右京を椅子に座らせ、頭を洗ってやる。
少しぐったりとした右京を気にしつつも湯船に浸からせ、その間に手早く自分を洗い上げた。
雫の滴る髪の毛のまま、先に湯船に浸かる右京を後ろから抱きしめる。
その細い肩に顎を乗せ、傷跡に添わすように両手をクロスさせた。
「潤…嫌だろ?」
「何が?」
「…俺、出産前と身体が違うよ。
お前が『好きだ』って言ってた腹筋も殆ど無くなったし…」
「何言ってんだ。俺は腹筋と番になった訳じゃないぞ。
右京と番になったんだ。
そんなこと、気にするなよ。
それにこれ、手に馴染んで気持ちいいんだ。」
ふにふにと傷跡から遠くを摘んでやる。
柔らかくて餅みたいで気持ちイイ。
「それ、やだぁ…俺だって引き締めたいんだけど、傷がまだ気になっちゃって…」
「無理するな。お前はいつだって綺麗で天使みたいなんだ。今のままでいい。
右京、家事に育児に俺の世話、いつもありがとう…
愛してるよ。」
背後から覗き込むようにキス。
唇を舌先でノックすると、そっと空いた隙間から舌を捻じ込んだ。
くぐもった声が響くバスルーム。
さぁ、右京。俺の愛をたっぷりと証明してやるよ。
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