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お久し振りね side:右京⑧

どの角度から見ても惚れ惚れする格好良さ。 そんな伴侶に横抱きにされてバスルームへ運ばれた。 気遣うようにそっと下ろされ、降るようなキスを受けている。 その間にも潤の手は俺の服を器用に脱がせ、あっという間に素っ裸に剥かれた。 せっかくのプレゼントのスーツもネクタイも、床に散乱して皺になってしまう。 「潤…スーツが…」 「分かってる。ちゃんとハンガーに掛けるから。」 俺の気持ちを分かってくれたのか、そう言ってくれた。 曝け出された身体に気付き、思わずお腹の傷を両手で隠したが、跪いた潤はゆっくりと俺の両手を退かすと、その跡を優しく舐め始めた。 潤は、びくりと跳ねた俺の腰を捕まえると優しく舌先でなぞってきて…身体がふるふると震え始めた。 「…潤…皺になっちゃう…」 懇願するようにもう一度伝えると、潤は頷いて二人分のスーツを抱えて立ち上がり、「待ってて。」とささやくと、バスローブを俺に掛けて離れて行った。 一人取り残された俺は、心臓はバクバク跳ね上がり、緊張の余りジワリと汗をかいていた。 鏡に映る顔も…真っ赤になっていた。 それでも…動くこともできず、そのまま立ち尽くしていると、雄のフェロモンを撒き散らしながら潤が戻ってきた。 その匂いを嗅いだだけで、身体の奥が芯から疼いて堪らなくなる。 「右京…おいで…」 手を取り優しく乞われると、俺からも潤に負けぬくらいのフェロモンが… 照明が少し落とされ、仄暗くなった。 ばさりとバスローブを脱がされて裸の俺を曝け出す。 手を繋ぎ、そこから伝わる熱をうれしく感じながら入ったバスルームは…広いっ!

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