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デート♡デート♡デート♡②

「ただいまー」 「えっ!?継!?こんな時間に…お仕事は!?」 「篠山さんが気を利かせてくれて、急ぎの仕事はないから直帰で、って。 仁、パパのとこにおいで。 詩音、退院おめでとう。」 仁を受け取り、花束と交換して詩音に持たせた。 「えっ、俺に?凄いっ…綺麗…継、ありがとうございます! ほら、仁見て!綺麗だろ? お義母さん達にも見せてこようっと!」 お義母さーーん 右京さーーん パタパタと奥に走って行く詩音を見送ると 「ぶうっ!パパ、ぶうっ!」 「あぁ、仁…お前も甘えたかったんだよな、 ごめんごめん。 今はいいけどさ、夜のママは俺のものだからな。覚えとけよ。」 「パパ、いーーっ。」 息子と詩音の取り合いをするのがおかしくて、笑いながらリビングに行くと、花束を抱えた詩音とお袋達がいた。 「継、やるじゃん!すっごく綺麗だね。」 「詩音君、良かったね!流石継君!」 お袋と右京さんに褒められ、ちょっと名誉挽回した気分になった。 「詩音の入院中は、二人に迷惑かけてしまって…すみませんでした。 元はと言えば、俺がちゃんと詩音に説明してなかったせいで」 「違うんです!継のせいじゃなくって… 俺が、勘違いして…その…」 「はい、その件はもうお終い! 今日は詩音君の快気祝いだから、ご馳走だよ!」 ピンポーン 「あっ、俺出ます!はーい!」 右京さんが優君を抱っこしたまま玄関へ走って行った。 「それと…継!」 「はい。」 「さっき詩音君とも相談してたんだけど…来週末、仁君預かるから、デートしておいでね。」 「えっ!?」 「聞いてた?デート。デートだよ!」 「…嘘っ…マジ?…詩音、いいの?」 俺は仁に頬をぺちぺちと叩かれていたが、全く気にならなかった。 詩音は頬を染めながら、こくりと頷いて…

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