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デート♡デート♡デート♡⑥

それでも浮かぬ顔の詩音に 「今日だって俺のためにエステに行ってくれたんじゃないのか? 俺は、仁も大切だけど、詩音との二人っきりの時間も大切にしたい。 こうやってせっかく二人でいるんだから、二人で楽しみたい。 お願い。そんな顔しないで…」 詩音はハッとしたように俺をじっと見つめ、ふにゃりと微笑んだ。 「…ごめんなさい。俺、また継を二番目にするところでした。」 「…じゃあ、まずはディナーに行こうか。」 「はい。」 向かうのは…(きよ)パパのフレンチレストラン。 俺達が番になった後、お祝いに連れてきた馴染みの場所だ。 結婚してからも時々来ていたが…今日は特別。 「いらっしゃいませ!継君、詩音君、お待ちしてました!」 「健人君!相変わらずイケメンだな。 今日はお世話になります。よろしくね。」 「こんばんは。よろしくお願いします。」 案内されたのは、最初に来た時と同じ場所。 兄貴の二番煎じみたいだが… 詩音はその場所に気が付いたようで、俺の顔を見た。 俺は頷いて 「覚えてくれてた?」 と尋ねると、詩音は真っ直ぐに俺を見て微笑んでくれた。 「はい。」 運ばれてくる料理も、あの日と同じ。 詩音は 「あの時…緊張して、『美味しかった』ってことしかあんまり覚えてなかったのですけど… 本当に美味しい… 継、ありがとうございます。」 「詩音、俺の元に嫁いできてくれて、仁を生んでくれて、本当にありがとう。 …まだ緊張してる?」 「…最初とは違う意味で。」 「え?」 「継といると、いつもドキドキします。」 ぽっ と頬を染める詩音が…くううっ!かわいい!押し倒したい! 「…これ以上煽るな。あんまりかわいいことを言わないでくれ…食事を堪能しよう。」 俺の言う意味が分からないのか、小首を傾げた詩音は、こくんと頷くと目をキラキラさせながら料理を口に運んでいた。

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